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「公正証書遺言」とは、民法で定められている普通方式の遺言のひとつであり、公証人に作成してもらう遺言書を指します。こちらの記事では、公正証書遺言について、自筆証書遺言との違いや作成の流れについてまとめています。
公正証書遺言について、日本公証人連合会のホームページでは下記のように紹介されています。
「公正証書遺言は、遺言者本人が、公証人と証人2名の前で、遺言の内容を口頭で告げ、公証人が、それが遺言者の真意であることを確認した上、これを文章にまとめたものを、遺言者および証人2名に読み聞かせ、または閲覧させて、内容に間違いがないことを確認してもらって、遺言公正証書として作成します」
出典:日本公証人連合会公式HP(https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02)
自筆証書遺言と公正証書遺言には下記のような点が挙げられます。
| 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | ||
|---|---|---|---|
| 自宅等で保管 (従来の制度) |
法務局で保管 (令和2年7月10日〜) |
||
| 概要 | 自分で全文を書く(自署) ただし財産目録はパソコンでの作成可 |
法律の専門家である公証人が 正確に作成して保管する |
|
| 本人確認 | 不要 | 必ず法務局に出頭 | 原則公証役場に出頭 ただし公証人が出張可能 |
| 手数料 | 不要 | 3,900円 | 必要(財産価格による) |
| 裁判所の検認 | 必要 | 不要 | 不要 |
公正証書遺言を作成する際には、士業者や銀行などを介して公証人への相談・依頼を行えます。また他の方法として、直接遺言者やその親族が公証役場に連絡を入れる、予約を取った上で直接公証役場に訪れるなどして、公証人に対して直接遺言に関する相談や遺言書作成の依頼を行うこともできます。
例えば遺言者が有する財産の内容や、その財産を誰にどのような割合で相続させる・遺贈しようと考えているのかなどをまとめたメモや、財産に関する資料の提出を行います。ここではメールやファックスで送信する、郵送などを行う、持参するなどの方法で公証人に提出します。
公証人が提出されたメモや資料を確認し、遺言公正証書の案を作成した上で、メールなどによって遺言者などに提示します。遺言者等はその内容を確認して修正したい部分の連絡を行うことで、公証人は遺言公正証書(案)を修正して確定を行います。
遺言公正証書(案)が確定したら、公証人と遺言者の間で打ち合わせを行い、遺言公正証書の作成日時を確定します。方法としては、遺言者が公証役場に足を運ぶ、または公証人が遺言者等の自宅や病院などに出張するといった方法があります。
作成日時当日に、公正証書遺言の作成を行います。ここでは、2名の証人の前で遺言内容を口頭で告げます。公証人は、その内容が判断能力を持つ遺言者の真意である点を確認し、あらかじめ確定していた遺言公正証書(案)に基づき準備されていた遺言公正証書の原本の内容を閲覧などして遺言内容に間違いないことを確認します。
内容に間違いがなければ、遺言公正証書の原本に遺言者及び承認が署名・押印を行い、さらに公証人も原本に署名・職印を押印することで、遺言公正証書の完成となります。
公正証書遺言の作成費用については、「公証人手数料令第9条別表」で定められています。相続や遺贈を受ける人ごとに算定する方式となり、財産の価額に応じて手数料が決まる仕組みです。
| 目的の価額 | 手数料 |
| 100万円以下 | 5,000円 |
| 100万円を超え200万円以下 | 7,000円 |
| 200万円を超え500万円以下 | 11,000円 |
| 500万円を超え1,000万円以下 | 17,000円 |
| 1,000万円を超え3,000万円以下 | 23,000円 |
| 3,000万円を超え5,000万円以下 | 29,000円 |
| 5,000万円を超え1億円以下 | 43,000円 |
| 1億円を超え3億円以下 | 95,000円+超過額5,000万円ごとに11,000円加算 |
| 3億円を超え10億円以下 | 249,000円+超過額5,000万円ごとに8,000円加算 |
| 10億円を超える場合 | 249,000円+超過額5,000万円ごとに8,000円加算 |
公正証書遺言の費用は、相続や遺贈を受ける人ごとに財産の価額を算出して決まります。たとえば100万円以下の財産を受け取る人が4人いる場合には、5,000円×4人分で2万円の手数料となります。
受遺者の人数に応じて費用が加算される仕組みである点を、あらかじめ理解しておくことが大切です。
遺言の対象となる財産の総額が1億円以下となる場合には、基本の手数料に加えて1万1千円が加算されます。遺産総額が大きいほど基本の手数料も上がるため、総額を見積もる際には、この加算ルールも含めて検討しておくことが大切です。
遺言を作成する本人確認のために必要な書類。運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなど、顔写真付きで有効期限内のものを提示します。公証役場での本人確認に用いられる大切な書類となるため、コピーではなく原本の提示が必要です。
遺言者本人の身元を公的に証明する資料。本籍地の市区町村役場で発行され、発行から3か月以内のものを準備する必要があります。公正証書作成の前提として、戸籍謄本で遺言者の氏名、生年月日、本籍などが確認されることとなります。
相続人を正確に特定するために不可欠な書類。出生から現在まで連続した戸籍を取得し、遺言者と相続人のつながりを明確に示す材料となります。
遺言者の生い立ちや転籍の状況によっては、複数の役所から戸籍を取り寄せなければならない場合もあります。取得には時間を要することもあるため、早めに取得申請を行うことが大切です。
遺言に不動産を含める場合に必要となります。土地や建物の所在、地目、面積、所有者名義などが記載されている書類で、取得申請は法務局で行います。
遺産分割や相続登記を円滑に進めるため、最新情報を反映した登記事項証明書を提出する必要があります。
不動産の評価額を算定するための書類で、市区町村役場で発行されます。公正証書遺言に記載する際の参考資料として位置づけられ、固定資産税の計算基礎となる評価額が確認されます。
納税通知書の課税明細書で代用できるケースもありますが、事前に役場へ確認しておくと確実です。
金融資産を遺言に明記するために用意します。銀行の通帳、証券会社の残高報告書、取引明細などが対象となり、口座番号や証券番号を明確に確認できる資料が必要です。財産の範囲を正確に示すための基礎資料となります。
遺言作成には2名以上の証人が立ち会うことが必須。証人となる予定の人は、その基本情報と印鑑を事前に準備します。
なお、未成年者や推定相続人、受遺者は証人になれません。円滑な手続きを進めるため、早めに適任者を選定しておくようにしましょう。
こちらの記事では、公正証書遺言について解説を行ってきました。作成までの流れもご紹介していますので、実際に作成する際の参考にしてください。また下記のページでは、遺言書の書き方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
| 司法書士法人 ・行政書士 鴨川事務所 |
京都駅前 相続手続き センター |
ひかり 司法書士法人 |
谷口龍一 司法書士・ 行政書士事務所 |
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引用元:司法書士法人・行政書士鴨川事務所公式HP(https://kyokamo.com/lp-souzoku/) |
引用元:京都駅前相続手続きセンター公式HP(http://sozoku-kyoto.com/) |
引用元:ひかり司法書士法人公式HP(https://hikari-sihoushosi.com/) |
引用元:谷口龍一司法書士・行政書士事務所公式HP(https://office-taniguchi.com/) |
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¥45,000~ | ¥58,000~ (※1) |
¥68,000~ (※2) |
¥104,500~ |
| お電話 | ||||
| 公式HP |
※初回の相談が無料であり、電話やZoomでも手続きが進められると公式HPで明記している京都市内の司法書士事務所を掲載しています(2021年4月調査時点)。
※各費用は公式HPに掲載されている最低限の料金です。家族構成や手続きの複雑性によって変化する可能性があります。
※公的手続きの実費として納める費用、出張時の立ち合い費用などの諸経費は含まれていません。
※費用は2021年12月の情報です。
※1:2021年12月時点で、公式HPに税表記はありませんでした
※2:2021年12月時点で、公式HPで価格を確認できませんでした